第60回 通常総会 理事長挨拶
皆さんこんにちは
巷では、ホルムズショックで大騒ぎだ!メディアが、不安を煽り続けているのも問題かも知れないが、これは政府や論客が言うように、明らかに“目詰まり8割・原油2割”だと、私も思う。原油起因とて原価率から考えても、値上げ幅がオカシ過ぎる。値上げしたくてチャンスを見計らっていたのが、一気に噴出した気すらしてしまうのは私だけだろうか?ホルムズ海峡が解放されたら値戻しは本当にあるのだろうか?
ある一部上場の、超有名な製造メーカーに影響を尋ねて「ウチは、もう1年分買い溜めたから大丈夫ですわぁ~」などと聞くと…金持ちの皆が皆ではないだろうが、こういう事をするから品薄になるのかな、なんて思ってしまう。でも、目詰まりは、数ヶ月で必ず落ち着く。70年代のトイレットペーパー騒動も、昨年の米騒動もそうだった。不安に対し過度に騒ぎ立てる日本人の習性は相変わらずだが今は、日本国民が選んだ政府を、冷静に信じようではないか?
さて、1年を振り返っての私の想いは、お手元の「総会概況」に記させていただいたので、同じような話は皆さんの貴重な時間がもったいないのでやめておく。
今日は2つ、私の「総会に対する想い」と「見えないコスト低減の提案」を述べさせていただき、挨拶に代えさせていただこうと考えた。
■先ずは「総会に対する想い」だ
多くの組合員にとって、北海道という物理的に遠方でありながら、44%という近年最高の出席率は嬉しい。いつかは過半数が対面参加できる総会にしたいものだ。この会を企画いただいた東部地区部会のメンバーそして、中でも現地で尽力いただいた長谷川理事には心より感謝申し上げたい。
他の団体のように、折角経費も時間もかけて足を運んでくれた仲間に、総会出席の付加価値として、前回までは基調講演を何度か企画してきた。残念ながら、さすがに北海道という場所柄や時間的な制約で、今回は見送ることになったが、総会も少し趣向を変えてみたいと考えている。
私はよく、皆さまの会社を世界各国に例える。組合でいう総会は、国会かも知れない。いや!国連かも知れない。そう考えると…本来なら、私がこんな高いところからグダグダ話すのではなく、各国のリーダーが国連のように、それぞれの主張をスピーチしていただくのは如何だろうか?27年5月(来年)の総会では、3~5社ほどの方に、それぞれの立場で、5分程度のスピーチをお願いしてはどうかと、ここに提言する。
やはり会社や立場が違うと色々な意見が聞けて、とても経営の参考になると思うからだ。それが私が目指す「全員参加型総会」の一つなのです。ゆくゆくは、パネルディスカッションのようなこともして、業界の活性化に、全員参加で挑みたいとも考えてみたい。
■次に、私から「見えないコスト低減の提案」を述べたい。
それは「積極的な、新たな有償サービスの提供」だ。皆さんは、25年度分の価格転嫁は満額獲得できただろうか?経産省調べでも中企庁調べでも中小製造業の価格転嫁率は約5割、しかも紙加工関連は約4割だそうだ。それで2030年まで従業員の給与を毎年5%以上、上げ続けられるのだろうか?設備投資をして、生産性を向上できるのだろうか?職場環境改善で、空調や建屋に投資できるのだろうか?採用賃金は、大企業との格差を維持できるのだろうか?
製品単価が充分にあげられないのであれば、残る手は一つだと私は思っている。それには先ず、見えないコストを見える化することではないだろうか?それが!無償サービス合戦からの脱却と同時に「積極的な新たな有償サービスの提供」なのだ。
私たちの仕事に代金を頂いていない仕事がどれだけあるのか?プロの皆さんを前に、私が改めて言うのもおかしいが紙管造りの現場は、手間がかかって面倒で、本当に大変なんだ!私たちは何十年もの間、お客様に天秤に掛けられて、生きるために必死で身を削って競争してきた。ライバル会社が無償でヤルから、ウチも無償で対応するそんなネガティブな競争より、新たな付加価値を提供し合う競争の方が、どれだけポジティブだろうか!とは思わないか?
もーーーーう、やめよう!
私たちの大事な紙管を、競争原理やボランティアで、安売り合戦するのは!経営者のシェアー獲得欲望のためだけに、暑い中でも一生懸命作ってくれている従業員とその家族を犠牲にするのは申し訳ない。
先の物流改革でも、ご存じのように、取引の範囲を決めて、追加サービスには必ずフィーを頂きなさいと。これが今の日本が世界と戦うための政府方針だということは、皆さんよーくご存じのはずだ。そんなこと個社では出来ない、じゃなくて出来ないからこそ一斉にヤルのだ。これこそが業界全体で取り組むことだ。たとえ安売り王が居たって、放っておけばいいじゃないか、いつか必ず限界が来るはずだ。
皆さんとお客さんとが長年築いた関係性も、そんなにヤワじゃないはずだ。それで逃げる客は、貴方が大切にすべき本当の客ではない!2026年度はこの「無償サービスの有償化」に取り組んで財源の一助としてみないか?と提言させて欲しい。これならば製品単価と違って、交渉の可能性が少しはあるはずだ。
冒頭述べたホルムズショックも大変だが、そんな一過性のことより、この業界の将来の生死を分かつ、急いで取り組み続けねばならない課題を今日一つ提案したが、ご存じの通り、山積みなんだ。話し出したら、あと1時間で20項目ほど話したくなるので、今日はやめておく。
私は、業界の問題を解決し、強くするために理事長に選ばれたのだと自覚している。だからこの業界の商習慣を進化させるまで、佐方が選ばれている間は、やり続ける!3年たってもだめなら5年頑張る。5年でダメなら10年頑張る。10年でダメなら、流石に次代の若手経営者にバトンを託すが、何十年かかろうと必ず、業界発展の足を引っ張っている諸問題から脱却させねばならない!
それが、後進の若き経営者に対する“我々の使命”だと信じていることをお伝えし、佐方の総会挨拶とさせていただきたい。
ご清聴ありがとうございました。
