経済産業省:6月10日付け輸出貿易管理令の改正について

ロシアの産業基盤強化に資する物品の輸出禁止措置を実施するため、6月10日、輸出貿易管理令の一部を改正する政令案の閣議決定が行われました。6月17日からの施行となります。

1.趣旨

 今般のロシアによるウクライナ侵略に対し、我が国は、国際社会と連携しつつ、これまで累次の閣議了解により、ロシア・ベラルーシ等に対する外国為替及び外国貿易法による輸出入の禁止や資産凍結等の制裁措置をとる政府方針を示し、政省令等の改正により措置を導入してまいりました。

6月7日にロシアの産業基盤強化に資する物品の輸出を禁止する方針を閣議了解いたしました。この輸出の禁止措置を講ずるため、6月10日に輸出貿易管理令の改正を決定すると共に、関係省令及び通達の改正を公布しましたので、制度についての説明資料が掲載されているURLをお送りいたします。輸出に携わる方は該当する貨物の取引がないか必ず御確認いただくよう、よろしくお願いいたします。

 なお、本件に関するお問い合わせ先は、輸出の承認に関する御相談は貿易審査課、制度に関する御相談は貿易管理課となりますので、御不明点がございましたらこちらまでお問い合わせください。

【HP】

https://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220610004/20220610004.html

【資料】

https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/01_seido/04_seisai/downloadCrimea/20220610gaiyo.pdf

2.制度の概要

 続いて、輸出する貨物が今回の措置による規制の対象となるかについて確認いただく手順について、フローチャートを用いて概要をご説明いたします。

ロシア向けの輸出については、まずエンドユーザーが特定団体として定められたリストに掲載されているか否かを確認して下さい。特定団体として定められた軍事関連団体等に対する輸出については、承認が必要となります。

続いて、輸出する貨物が輸出貿易管理令別表第2の3に掲載された品目に該当するか否かを確認して下さい。対象として定められた品目の輸出については、承認が必要となります。

承認が必要となる場合については、原則として承認は行わないこととしておりますが、個人の携行品のように例外的に輸出承認が不要となる場合があるほか、日本法人が100%出資する現地法人向けの輸出の場合等には承認を行う場合があります。

なお、絶滅の恐れのある野生動物の種の国際取引に関する条約、いわゆるワシントン条約による規制対象となっている場合など、本措置以外の許可や承認の対象となる貨物の輸出を行う場合には、別途当該貨物輸出に係る許可や承認が必要になりますのでご注意下さい。

また、外国為替及び外国貿易法に基づく輸出規制に該当して許可や承認の手続きを行う必要があるかどうかの判断については、輸出をする方が自ら行うことが原則となります。一方、輸出をするにあたり判断が困難である場合には、関係法令等の解釈について、資料の最後に掲載しております問い合わせ先にご連絡いただければご説明いたします。そうした解釈を元に外国為替及び外国貿易法の規制対象に該当するか否かを、輸出をする方が自らご判断いただくようお願いいたします。

(参考URL)

■対ロシア等制裁関連

https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/01_seido/04_seisai/crimea.html

■ウクライナ情勢関連特設ページ

https://www.meti.go.jp/ukraine/index.html

(問い合わせ先)

貿易経済協力局貿易管理部貿易管理課

電話:03-3501-1511 (内線3241)、03-3501-0538 (直通)

(申請先)

貿易経済協力局貿易管理部貿易審査課

担当班:対ロシア審査班

電話:03-3501-1659 (直通)
メールアドレス:bzl-russia-seisai@meti.go.jp